« 2008年12月 | トップページ

2009年1月

どのように調剤しますか? ②

さて、今回は処方せんの調剤に関してです。

院外処方せんを、患者の母親が薬局に持ってこられました。memohappy01

母親に確認したところ、患者さんの現在の状態は次の通りです。

 ・10歳女の子で体重は32kg

 ・昨晩、37.2℃の微熱で市販の解熱鎮痛剤服用

 ・本日、昼過ぎから38.5℃の高熱が出たので病院にかかる

 ・その他、咳がわずかに出るのと咽頭痛、赤ら顔と目の充血あり

 ・患者さんの弟は、2~3日前インフルエンザA型の診断を受け治療

 ・病院でインフルエンザの検査をしたが陰性の結果であった

さて、これらの状態で以下の処方せんの内容を持ってきました。さて、あなたならどのように調剤しますか?

保険は、国民健康保険の家族で、お薬手帖を提出してくれました。

当薬局は、受付回数が月平均1000回、医療機関の応需割合は1医療機関月95%を超えています。

また、基準調剤の施設基準は取得してはいませんが、後発医薬品調剤体制加算の取得は完了しています。

尚、処方せんのドクターからの指示は何の記載もありません。

   処方

     セフゾンカプセル100mg     2カプセル

     PL顆粒                 2g

     アスベリン錠10mg          2錠

       1日2回  朝・夕食後     5日分

     イソジンガーグル 7%      30mL

       1日4回 うがい

     アンヒバ坐剤200mg        3個

      38.5℃以上の熱の時 1回1個肛門挿入

                            以上

さて、あなたならどのように調剤しますか?confident

尚、処方内容の変更に関しては必ず処方医に疑義照会或いは相談して行うものとし、併せて家族の意向も取り入れることを前提と致します。

処方変更が必要な場合はその内容と調剤方法を回答して下さい!

また、最終的な処方せんの調剤報酬点数と患者さんの負担額を計算して下さい。

くれぐれもレセコンで計算せず、自分の知識を確認する上でも電卓を用いて自分で計算してみましょうwobbly

医療事務の人はもちろん、薬剤師の方も調剤録の監査に役立ちますヨ!scissors

そんなに難しくないですねhappy01

でわ Let's try!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【解説】あなたならどのように服薬指導しますか?①

さて、みなさんどうでしたか?

それでは解説いたしますconfident

今回のポイントは、患者さんが、

「便の中に錠剤がそのままのこって出てきたが、薬は効いていないのか?」

「後発品に変更する以前の薬はこんなことはなかったのに。。。。」

と話していて、薬の効果に対する不安・不信感が出てきたことにありますsad

さて、本当に錠剤がそのまま便に排泄されてきたのでしょうか?

ここで、よく考えてみましょう!wink

みなさん「ゴーストタブレット」という言葉を聞いたことがありますか?

これは、いわゆる有効成分放出後の抜け殻の錠剤のことをいう言葉です。

このゴーストタブレットの代表的な医薬品として「スローケー錠600mg」があります。

添付文書中にも、これらの記載が書かれていますが、稀にこの抜け殻が糞虫でそのまま錠剤が出てきたというように勘違いされてしまうのです。

では、ここでニフェランタンCR錠について製剤構造および放出特性についてみてみましょう。

ニフェランタンCR錠は、素錠に溶出制御層、主薬層、遮光層の三層のフィルムから形成されたフィルムコーティング錠で、シングルユニットタイプ型の徐放錠です。

ニフェランタンCR錠の3層構造の図面は以下をクリック

「NIF3sou.bmp」をダウンロード

この3層構造の錠剤が次の図面に示す段階を経て、崩壊し主薬のニフェジピンが溶出されます。

「NIFkatei1.bmp」をダウンロード

「NIFkatei2.bmp」をダウンロード

この過程において、放出図面の④以降の過程が不十分な場合、糞便中に溶出制御層のふた部分がそのまま排出され、あたかも錠剤の形がそのまま排出された形になる現象生じる場合があります。糞便中の錠剤の色調は、基本的に微黄白色に近い色が基本となりますが、排泄後の状態のため若干色調は濃いめに出ることもあります。

これは、最初にお話ししたスローケー錠とは全く違い完全な抜け殻状態が排出されたものとは違い、放出制御層のエチルセルロースが水に溶けにくいことから生じるために起こる現象です。

ここで問題となるのは、完全に放出が完了せずに放出制御層とともに一部主薬のニフェジピンが排泄されることもあり得るということに注意しなければなりません。

主薬のニフェジピンの放出が不十分である場合は、以下のことが原因として考えられます。

 1)水分(消化管液)が足りない

 2)消化管の通過速度が速い

 3)胃腸の働きが低下している(高齢者など)

素錠部のニフェジピンが完全に放出されるためには、十分は錠剤そのものの膨張が必要であり、この膨張が不十分であるとニフェジピンが完全に放出される前に体外に排泄される場合があります。従って、服用時には十分な水分で服用するように指導することが大切ですwink

従って、投薬するときの服薬指導としては以下のような内容で話すことがいいかと思います。

「この薬は、食事などの影響により製剤特性上、糞便中に主成分の放出をコントロールする成分がそのまま排泄され、あたかも錠剤がそのまま出来たようなことがあります。しかし、それは血圧を下げる成分ではないので、糞便中に排泄されても気になさらないで下さい。尚、服用に際しては多めの水で必ず服用するようにして下さい。また、本製剤を服用されて血圧のコントロールが高めの場合は直ちに医師または薬剤師に相談して下さい!」

上記の説明文では、不十分な部分もあるかとは思いますが、ニフェランタン錠の特性を良く理解した上で患者さんに適切に服薬指導して下さいcoldsweats01

また、本件に関しましてご質問等がありましたら、コメントを頂ければわかる範囲でご回答を致しますconfident

でわ、また次回の問題にもトライしてみて下さいwink

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年12月 | トップページ